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「UNITED ARROWS」がサステナビリティ活動「SARROWS」を通して人々に伝えたいこと

2022年にサステナビリティ活動を「SARROWS(サローズ)」とネーミングし、情報発信を強化した「UNITED ARROWS」。「SARROWS」のあり方や社会との繋がり方から、UNITED ARROWSの目指すファッションの未来が見えてきました。今回は、経営戦略本部 サステナビリティ推進部 部長の玉井 菜緒さんにお話を伺いました。

この記事でわかること

  • 「UNITED ARROWS」が始めたサステナビリティ活動「SARROWS」について
  • サステナビリティ活動は業界も巻き込んで推進
  • お客様にも体験してもらうことでサステナブルを自分ごとに
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サステナビリティ活動「SARROWS」 が誕生したきっかけ

——「UNITED ARROWS」では2020年4月にサステナビリティ推進部が発足され、サステナビリティ活動「SARROWS(サローズ)」がおこなわれています。「SARROWS」が誕生したきっかけを教えてください。

「UNITED ARROWS」のサステナビリティ活動については、自社メディアやHPなどでかねてから紹介していました。しかし、お客様が手に取るサステナブルな商品は、私たちだけでなく生地や縫製の工場で働く方など様々な立場の人が一緒に作るもの。そうしたステークホルダーの方々に私たちの思いに共感していただくことが活動の第一歩だと考えたのですが、中々簡単に伝えられるものでもない。そこで、サステナビリティ活動にもファッションに触れるのと同じような楽しい雰囲気を盛り込んで、サステナビリティに対する心理的ハードルを下げてみようと考えたんです。

経営戦略本部 サステナビリティ推進部 部長 玉井 菜緒さん

そこで、まるで1つのブランドのようにネーミングやビジュアルをアイコン化した「SARROWS」を生み出し、誰もが自然に興味を持つような仕組みを作り上げました。結果、社内でのサステナビリティ活動への認知度もより一層高まりましたし、これまでの活動を1つにまとめることで社外の皆さんもより一層理解を深めてくださりました。「SARROWS」は、親しみやすい柔らかさを残しつつも、目標も数字でしっかり示して活動の確度を高めるようにしています。

——「SARROWS」の具体的な活動を教えてください。

「SARROWS」では「Circularity(循環するファッション)」「Carbon Neutrality(カーボンニュートラルな世界へ)」「Humanity(健やかに働く、暮らす)」という三本柱を掲げています。

「Circularity(循環するファッション)」においては、商品を捨てずに循環させることで2030年までに廃棄率を0.1%まで減らしていきたいと考えています。適切な量を調達して、価値に見合う価格で販売し、最終廃棄を減らせるよう努力していきます。あわせて、現在全体の2%である環境配慮型商品を50%まで伸ばすのが目標です。

こうして目標を数値化すると、スタッフの目線を揃えられるだけでなく、現状を把握し課題を認識することにも繋がるので、やはり数字の力は大きいですね。「Carbon Neutrality(カーボンニュートラルな世界へ)」では、CO2排出量を2030年までに30%削減することが目標。また、再生可能エネルギーの利用を50%まで増やしたいと考えています。当社の店舗は主にテナントとして入居しており、施設のオーナー様にご理解とご協力をいただかないと目標達成は難しいため、少しずつ会話を進めているところです。

環境配慮型商品を50%まで伸ばすのが今後の目標

社内のスタッフはもちろん、社外の方々の協力はサステナビリティ活動の全てにおいて必要不可欠です。「Humanity(健やかに働く、暮らす)」の活動の1つとして、取引先様で働く方々の労働環境や人権を尊重し、責任ある調達とサプライチェーンを構築することを目指しています。そのために、私たちがモノ作りにおいて大切にしたい姿勢と行動を記した「行動規範」を作成しました。この行動規範への同意書を2030年までにすべての取引先様より頂戴することが、現時点の目標です。私たち小売店は人と人のつながりにおいて商売をさせていただいていますので、3本柱の中でも「Humanity」は特に大事な土台だと考えています。具体的な目標を示して、相手に協力を求めることの重要性を改めて認識しましたね。

従業員に対しては、仕事の達成感や評価への納得感等を数値化したスコア(従業員エンゲージメントスコア)を活動の指標にしています。このスコアは年に1回実施している従業員意識調査の結果を基に算定しています。調査の結果から、新たな人事施策に繋がるものもあります。例えば、学び直しに対する声が多くあがったことから、今期新たな教育施策が生まれました。

研修の様子

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「UNITED ARROWS」が目指す、 買い物の未来

——会社だけでなく業界を巻き込んでサステナブル活動に取り組んでいるのですね。「UNITED ARROWS」が目指す、買い物の未来について教えてください。

私たちはお客様が買い物をする選択肢を増やしたいと考えています。オーガニックコットン製品を販売したり、「衣類回収キャンペーン」で“洋服は捨てずに循環させられるもの”とお伝えするなどして、お客様の意識に働きかけていきたいです。そうした、お客様にとって新たな選択肢となるようなサービスを届け、実際に体験していただくことでサステナビリティの普及に繋がる。私自身、実際に縫製工場へ足を運びものづくりの背景を知ったことで「UNITED ARROWS」の商品により愛着を持つようになったという実体験もあり、実際の体験を通じて感じ取っていただけることは大きいと思っています。

また、オウンドメディアの「ヒトとモノとウツワ」では商品のクレジットをあえて記載せずストーリーのみを伝えています。また違った角度から、商品の魅力や付加価値をお客様に感じていただきたいという思いです。サステナビリティは、複雑で不確かなことも多いですが、「SARROWS」として「UNITED ARROWS」らしい解釈で、サステナブルな未来とそこにふさわしいファッションを実現できればと思います。

社内だけでなく、取引先やお客様全員とサステナブルなファッションの未来を目指す「UNITED ARROWS」。商品の生産背景を知ったり、サステナビリティ活動を体験することで新たな価値観や買い物の仕方にも繋がるはず。「UNITED ARROWS」の取り組みについて伺った今回のインタビューは、ファッションの今後について考えるきっかけになったのではないでしょうか。

UNITED ARROWS

ユナイテッドアローズ

1989年創業。独自のセンスで国内外から調達したデザイナーズブランドとオリジナル企画の紳士服・婦人服および雑貨等の商品をミックスし販売するセレクトショップを運営しています。「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング」等のブランドやレーベルを展開。

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