コスメや香水は、選ぶ時も使う時も気分を上げてくれるアイテム。しかし一方で、肌に合わなくなってしまったコスメや好みが変わった等の理由で使わなくなった香水は、残っていても使わずに飾ったままにしていたりしませんか？
特に香水の容器はガラス瓶が多く、パーツも不燃のものと可燃のものが組み合わさっていたりして捨て方が難しいアイテム。香水に限らず、中身の液体や固形物をごみとしてではなくそのまま下水に流してしまうと、水をきれいに戻すのに膨大な手間とコストがかかり、環境汚染につながりかねません。
コスメを正しく手放す方法を知って、環境にもやさしく気持ちよくお別れする方法を学んでいきましょう。

廃棄せざるを得なくなったコスメは実際にどのように処理すればいいのでしょうか。
ここでは種類ごとの正しい廃棄のための知識と分別方法をご紹介。余ってしまったコスメの活用方法も参考にしてみてくださいね。

中身の液体は不要な布や新聞紙に取り可燃ごみへ。中身がきれいに拭き取れない場合は容器ごと不燃ごみへ。容器もプラスチックのキャップ、可燃ゴミの刷毛と部品によって分別は異なりますので、よく確認して正しく捨てましょう。
また、マニキュアは揮発性の高い溶媒が使用されていることが多いので、作業は屋外など通気の良い場所でおこないましょう。

余ったマニキュアの活用アイデア
瓶の底で固まってしまったマニキュアには100円均一ショップなどで購入できるネイルうすめ液を加えることで、色は少し淡くなるものの再度マニキュアとして使えます。

中身の液体は通気の良い場所で不要な布に染み込ませ、ある程度香りを飛ばしてから密閉できる袋などに入れて可燃ごみへ。キャップと容器が分解できる場合はそれぞれ分別します。スプレー部分と中栓が一体になった容器で中身が簡単に取り出せない場合でも、根気よく中身を出してから捨てるようにしましょう。香水には引火性液体であるエタノールが多量に含まれているため、必ず中身を出しきってから捨てることが大切です。

余った香水の活用アイデア
名刺サイズに切った紙や本に挟むしおりに一吹き。香りを持ち歩くことができます。

中身は取り出して（スティックタイプは根本から折り、容器内に残った口紅は綿棒などの棒状のものでかき出す）新聞紙やティッシュにくるんで可燃ごみへ。容器は可能な限り分解し、プラマーク、金属などの識別表示に従って廃棄しましょう。分解できない場合や中身が取り出せない場合はそのまま不燃ごみへ。

余ったリップの活用アイデア
リップパレットに入れて他の色と混ぜたり、チークとして転用することができます。無色のリップクリームであれば、クレヨンや油性ペンの手の汚れを落とすクレンジングとしても使えます。また、余っていても油っぽい匂いがするなど、酸化している口紅やリップクリームは転用せず正しく廃棄しましょう。

中身が飛び散らないようにビニール袋などにかき出して可燃ごみへ。容器はプラマーク、紙マーク（※1）など識別表示に従って分解して捨てましょう。コンパクトに鏡がついている場合、怪我をしない程度にフタの部分と下身容器を分解して、フタは不燃ごみ、下身はプラマークがあればプラスチックごみに捨てましょう。鏡にもプラマークの表示があれば、そのまま一緒にプラスチックごみに捨てることができます。

余ったアイシャドウの活用アイデア
コスメ絵具化キット「SminkArt」（※2）を利用すれば、発色の良いアイシャドウも綺麗な絵の具に。

コスメは未開封では製造から3年もつと言われていますが、開封すると一気に劣化が早まってしまいます。アイテムごとの使用期限を確認して、出来れば余らせることのないように使い切りたいですね。使用するタイミングまで開封しないようにするなど、コスメを長持ちさせるために意識してみてはどうでしょう。トレンドカラーや挑戦してみたいチャレンジカラーなどは少量のものを選んでみるのもおすすめです。それでももし余ってしまった場合は、正しく廃棄するようにしたいですね。

日本化粧品検定は、化粧品に関する幅広い知識を身につけることができる文部科学省後援の検定試験*1・2級