「FREAK’S STORE」が仕掛ける、アパレルを超えたサステナブルなライフスタイル
地域密着型の古着屋をルーツに、日本全国で50店舗を展開するセレクトショップの「FREAK’S STORE」。最近では自治体と手を組み、全国の自治体がかかえる課題や悩みを踏まえ、「FREAK’S STORE」ならではの視点でプロダクト化した、「ジビエフリーク」や「フリークス電気」といった新しい価値を創り出す数々のプロジェクトでも話題を集めています。その発想の源流はどこから来ているのか、また「FREAK’S STORE」が見据える課題や目指す未来について、ブランディング本部 PR/BRANDINGディレクター清宮 雄樹さんとPR担当栗原 澪さんにお話を伺いました。
この記事でわかること
- 「みんなと生きる」。「FREAK’S STORE」が共有するブレない姿勢
- ジビエに電気、人がつなぐ地域の課題と未来
- サステナブルな活動を見える化する新しい取り組み
すべての人にとって良い方向を考える、 スタッフ考案の「シビレ企画」
——この数年で新たな取り組みをどんどんスタートさせている「FREAK’S STORE」ですが、いったいどのようなお店なのでしょうか?
「FREAK’S STORE」は古着屋としてスタートしたというルーツを持っていて、ドキドキ、ワクワクするようなアイテムを買い付けて提案するということが源流としてあります。最近は企画がモノだけでなく、だんだんとコトや体験へと広がり、商品に隠れたストーリーなどを一緒に伝えることも増えてきていて、お店でありながら売り手と買い手という関係を超えて、取引先や地域の方々、「FREAK’S STORE」とは普段関わりのない方々も巻き込みながら、一緒に楽しめる場を提供するという役割に変わってきているような気がします。
ブランディング本部 PR/BRANDINGディレクター 清宮 雄樹さん
——サステナブルアクションのスローガンとして「みんなと生きる豊かな未来へ」がありますが、この言葉に込められた想いを教えてください。
普段から社内には、私たちだけが得をするとか、取引先だけがいい思いをするのではなく、関わる人みんながきちんといい方向に向かうのであればやろうということを伝えていて、新入社員や地方の店舗スタッフからも日々、店舗をより良くするような面白いアイデアが寄せられています。社内ではこういう企画アイデアを「シビレ企画」と呼んでいて、この1年でなんと150ものアイデアが寄せられたんです。それは、今より良くしていきたいという意識がしっかりと現場に根付いている証拠ですし、やっぱり目の前のお客様が喜んでくれる姿を見られるというのは最高に嬉しいこと。みんな自分のお店に誇りを持って働いているので、そういった日々の気づきを形に変えていけることが、スタッフにとってもモチベーションに繋がっていると思います。
PR担当 栗原 澪さん
ジビエに電気、「FREAK’S STORE」 ならではの課題解決メソッド
——ジビエ缶をプロデュースしたり、再エネプロジェクトを始めたりとアパレルの枠を超えた活動にも注目が集まっています。それらのプロジェクトはどのような経緯で生まれたのでしょうか?
まず最初に取り組んだのは、「ジビエフリーク」というプロジェクト。もともとのきっかけは、長野の店舗に来てくださっていた県庁職員のお客様と店長が仲良くて、県の課題である獣害について話を聞いたこと。県内には手入れのできない耕作放棄地が増えてきていて、そこに隠れた鹿などの動物が隣の畑の作物を食べてしまうんです。その被害総額はひどい時で15億円にものぼると言われています。その問題のもう一つの原因にはハンター不足もあって、ハンターと聞くと動物を殺す残酷なイメージもあるかもしれませんが、いま挙げたような問題を解決するためには必要不可欠な存在。そこで、彼らが仕留めた動物を価値のある形で世に出せないかと考えた結果、ジビエ肉を名産品として活用するという方法に辿り着きました。地元のレストランにも協力してもらい、オリジナルメニューを考案してもらったり、鮮度にこだわらずに美味しく食べられるように缶詰のカレーに加工したり…。それがこの、「ジビエカレー」です。
ジビエフリーク缶
——パッケージも可愛いので、ギフトにも喜ばれそうですね。
そうなんです。誰かからこの「ジビエカレー」をプレゼントされたとして、可愛い見た目でかつ、食べて美味しいと思えたら、「これはなんだろう?」と関心も持ってもらえる。課題を知って、協力できる入口になっていけたらいいですよね。地域ごとに、課題だけでなく、その土地ならではの本当に素晴らしいものをたくさん持っているのですが、それを次世代に伝える言語化が難しくて。そこで「FREAK’S STORE」が長年培ってきたデザイン力やパッケージ力、先ほどのドキドキワクワクの提供という軸が役に立つのではないかと思っています。
※撮影時のみマスクを外しております。会話中はスタッフ全員がマスクを着用し、一定の距離を空けるなどコロナウイルス感染拡大防止対策を施したうえで取材をおこなっております。
—— 「フリークス電気」という電気販売の企画も衝撃的でしたが、こちらはどのような取り組みなのでしょうか?
こちらは「FREAK’S STORE」渋谷店も使っている株式会社UPDATERの「みんな電力」と一緒に、太陽光発電など再生可能エネルギーについて知ってもらえる機会を作ることを目的としてスタートしたプロジェクトです。みんな電力では、自分で応援した発電所を選んで電気を契約することができるのですが、本来その応援金は発電所が受け取るんです。でも、このプロジェクトでは地域に還元したいと思い、毎月電気代のうち100円が⻑野のNPO法人シナノソイルへ応援金として届く仕組みをつくりました。この応援金を利用して、先ほどの話にもあった耕作放棄地でポップコーンを作っています。
——トウモロコシが丸ごとポップコーンになるんですか?
中の袋に切り込みを入れて電子レンジでチンすれば、「爆裂 シナノポップ」という商品名の通り爆裂ポップします。この商品も先ほどのカレーと同様に、まずは見た目のインパクトから入って、バックボーンにある物語を知ってもらう。そのきっかけになることができるベストな施策というのは、必ずしもアパレルじゃなくていいと思っています。
「FREAK’S STORE」が仕掛ける、 サステナビリティのネクストフェーズ
——本業のアパレル事業でのサステナブルな取り組みはどういったところで実施されているのでしょうか?
サステナブルな素材選びなどは既におこなっているのですが、そういった背景をお客様に正しく伝えていけるように、扱っている商品に「エコマーク」「エシカルマーク」などの独自アイコンの表示を始めました。商品にどのようなエコな素材を使用しているのかであったり、フェアトレード認証商品や寄付につながる商品を買うことがどのような貢献につながっているのかなどの情報を発信していくこと。「FREAK’S STORE」はセレクト商品の仕入れも多いので、意識を高く持って製品作りをおこなっている企業のアピールポイントを積極的に発信して、作る側も買う側も気持ちよく買い物ができる環境を整えていきたいです。ここでも、最初にお話しした「みんなと生きる豊かな未来へ」というキーワードが、大事な指針になっていると思います。
——最後に、「FREAK’S STORE」としてこれからもっと取り組んでみたいことはありますか?
ジビエフリークで「山」に取り組んだので次は海ですかね(笑)。せっかく「FRREAK’S STORE」がやるのであれば、ビーチまでではなく魚などの未利用資源の問題やブルーカーボンなど、海の中まで入って楽しく課題解決していきたいですね。このように、ドキドキ、ワクワクを感じることへのノリと勢いも大切にしながら、「FREAK’S STORE」としてできることにこれからも挑戦し続けていきたいです。
社会課題に目を向けて、「FREAK’S STORE」として何ができるのかを一人ひとりが考え、声をあげることのできるコミュニティを育ててきた「FREAK’S STORE」。創業当初から掲げる、「ドキドキ、ワクワク」を軸に提供される、モノ・コト・体験は、関わる私たちに、とってもポジティブなエネルギーを与えてくれるような気がします。

FREAK’S STORE
フリークスストア
1986年開業。「アメリカの豊かさ、ドキドキ、ワクワクをより多くの人に伝えたい!」という想いから誕生したファッションブランド。メンズのオリジナルブランドからはじまり、今ではレディースを含めたウェア、アクセサリー、シューズと幅広く展開する。








