Freadaが提案する、好きを自由にまとう選択。1着を大切に着続ける楽しみ
好きなものを自由に着ていたら、いつのまにか手放せない存在になっていた――そんな経験はありませんか? そんな1着との出合いを生み出しているのが、「FREAK'S STORE(フリークス ストア)」のハウスブランドとして誕生し、古着にエスニックやミリタリーのエッセンスを取り入れたアイテムが人気の「Freada(フリーダ)」です。カーテンやテーブルクロスといった、本来は洋服ではない生地を大胆な発想で仕立て直すアップサイクルも、Freadaの世界観を表現する手法のひとつ。今回は、そんなFreadaのものづくりへの思いや秋冬の新作アイテム、そして古着を楽しむコツについて、ブランドディレクターの小笠原希帆さんにお話を伺いました。
自分の「好き」が、誰かの「好き」に
——Freadaが誕生したきっかけを教えてください。
私は2007年、FREAK'S STOREを運営するデイトナ・インターナショナルに新卒で入社し、FREAK'S STOREのショップスタッフとプレスを経験しました。お客様が喜んでくれることにやりがいを感じながら働いていたのですが、年齢を重ねるにつれ、大人の女性がもっと自分らしく楽しめるファッションを提案したいという思いが少しずつ強くなっていったんです。当時のFREAK'S STOREは、20代から30代前半を中心としたアイテムを展開していました。一方で、私自身をはじめ、お客様やスタッフもそれぞれ年を重ねてライフスタイルも変わっていきます。そうした変化に寄り添いながら、大人の女性も楽しめるハウスブランドをつくりたい。そんな思いから立ち上げたのがFreadaです。
小笠原希帆 デイトナ・インターナショナルが手がけるファッションブランドFreadaディレクター。FREAK’S STOREの店舗スタッフ、プレスを経て、2017年にFreadaをスタート。「わたしがいま本当に着たいもの」を軸に、自身が愛する古着やエスニックの要素を取り入れながら、自由な感性で独自のスタイルを提案している。
——Freadaというブランド名やコンセプトについて教えてください。
ブランド名のFreadaは、私が大好きなメキシコの画家、フリーダ・カーロに由来しています。実はこの名前には英語の「FREE」の響きも重なっていて、好きなものを自由に着てほしいという思いも込めています。FREAK'S STOREはもともと古着屋としてスタートしたブランドなんです。2000年代後半から2010年代にかけてセレクトショップ各社がオリジナルアイテムを展開するようになり、FREAK'S STOREもその流れの中で、古着やヴィンテージらしさが少しずつ薄まっていくのを、少し寂しく感じていました。かつてのFREAK'S STOREらしさを改めて大切にしたいという思いと、私自身が心から好きなエスニックやミリタリーの要素を掛け合わせました。
——Freadaのものづくりにおけるこだわりを教えてください。
Freadaでは、古着の要素を取り入れながら、ベーシックなシルエットを軸に、柄や生地にこだわったアイテムを展開しています。そうしたブランドの世界観を表現する方法のひとつが、アップサイクルです。
カーテンやテーブルクロス、古いデニムといった、本来は洋服ではない生地やヴィンテージのアイテムを、今のワードローブに馴染むシルエットへ仕立て直しています。生地が重くて、そのままでは着るのが難しかったり、色にムラが出たりすることも多いのですが、服じゃない生地を服にする瞬間は、正直つくり手として腕が鳴るんです。素材と向き合いながら、日常で着やすいかたちに落とし込んでいく。時間のかかる、大変な作業なんですが、そこにもまた、ものづくりのおもしろさを感じています。こうしたアプローチが、結果として今ある素材を生かすことにもつながっていますが、私たちが大事にしているのは、自分が本当に好きなものをちゃんと形にすること。手に取る方にもその「好き」を自由に楽しんでほしい。そんな思いで、ものづくりをしています。
最近では、タイ・バンコクを拠点に活動する刺し子集団「WINWINWIN」ともコラボレーションしていて、古いミリタリーを解体してボディを1からつくり、さらに古着に刺繍を施したコレクションを展開しています。個体差のある洋服を扱い慣れた職人ばかりなので、トレンドが変わって倉庫に眠ってしまったアイテムの刺繍や染め直しもお願いして、新しい1着として蘇らせたいと思っています。
秋にまといたい、Freadaのおすすめアイテム
——今年の秋冬のアイテムで、特に注目してほしいものとその制作秘話を教えてください。
ヨーロッパから届いたヴィンテージのテーブルクロスを使ったジャケットです。以前同じような生地を使ってつくった夏物のイージーパンツがあったのですが、今回は秋冬ということで、中綿を入れてジャケットにしてみました。手仕事ならではの温かみのある刺繍もポイントです。
もう1つ、特に思い入れがあるのがデニムジャケットをリメイクしてつくったジャケットです。古着は1着ずつ身幅や丈、色合いがまったく違います。オンラインストアでは試着ができないため、サイズ感にばらつきがあると、お客様も安心して選ぶことができません。そのため、袖や首まわりなどの寸法はある程度揃える必要があり、サイズが大きいものは詰め、小さいものは生地を足して寸法を統一しながらも、古着ならではの色味や風合いは残す。その絶妙なバランスを取ることが本当に難しかったですね。
リメイクアイテム以外には、今季はチェックシャツや柄物のスカートがおすすめです。先ほど紹介したデニムジャケットやミリタリー物とも相性がよく、合わせて楽しんでいただけます。
——秋冬におすすめのスタイリングを教えてください。
甘さには、辛さを。これが、私のスタイリングの定番です。たとえば、オーバーサイズジャケットには、あえてサテンのスカートやパールのネックレスといった甘さのあるアイテムを合わせるのが好きで。Freadaのアイテムを使って、そんな幅のあるスタイリングを気の向くままに楽しんでほしいです。
長く愛せる1着を、これからの日々に
——小笠原さんが考える古着を取り入れたファッションの楽しみ方を教えてください。
普段あまり古着を着ないという人であれば、あえて色褪せていたり、柄が普段よりユニークだったり、分かりやすく「古着っぽいもの」にチャレンジしてみるのがおすすめです。そこに、赤いリップを塗るなど、メイクできちんと感を加えることで、スタイリングのなかで「古着」ならではの雰囲気がより引き立つと思います。
今はブランド古着をはじめ、古着といっても新品に近い状態のアイテムも多く販売されています。だからこそ、選ぶときに大切にしてほしいのは、着ていくうちに色が褪せたり、生地のハリが失われたりして表情を変えたとしても大切にしたいと思うかどうか。パキッとした色や、ハリのある生地感が魅力の洋服なら、それが変化してしまうと、「新品を買い直したほうがいい」と感じることもあるかもしれません。色褪せることで個性が増したり、風合いが良くなりそうだったりするものは、長く着られるアイテムだと思うんです。買うときは、「これは古着で買う意味がある?」と自分に問いかけて、それでも欲しいと思えたら、それはきっと長く愛せる1着になるはずです。実は私自身も、初めてのアメリカ出張で買ったアフガニスタンの古い民族衣装を今でも大切に着ています。肩の部分がボロボロで(笑)、そのままでは着られる状態ではなかったのですが、アイテムが持つ風合いに惹かれ、「どうしても着たい!」と思って日本へ持ち帰って、きちんと直してもらいました。そうやって自分が本当に気に入った洋服を大切に着ていくことが、結果としてサステナブルな選択にもつながっていくのだと思います。
——Freadaの今後の展望を教えてください。
商品ができるまでの背景を伝える発信に、これまで以上に力を入れていきたいですね。1着をつくるのにはいくつもの工程があり、多くの人が関わっていて、知れば知るほど奥が深いんです。お客様と話していると、その背景に興味がある方も多く、アイテムが生まれるまでのストーリーを知っていただくことで、色の違いも個性として楽しんでもらえたり、愛着につながっていくと感じています。これからも自分が本当に好きなものを、丁寧につくり続けていきたい。それがいつか、誰かにとってのお気に入りになってくれたら嬉しいです。
「好き」という気持ちを大切にしながら、1着を長く着続けること。Freadaのものづくりには、そんな思いが込められていました。古着やアップサイクルアイテムをはじめ、自分が本当に好きだと思えるアイテムを選ぶことから、新しいファッションとの付き合い方を始めてみてはいかがでしょうか。何かを我慢したり、頑張ったりしなくても、ファッションはサステナブルに楽しめる。あなたにとってのとっておきの1着を、Freadaで見つけてみませんか。
※本記事は2026年9月時点の取材に基づいた記事です。

Freada
フリーダ
メキシコの女性画家Frida Kahlo(フリーダ・カーロ)をブランドアイコンに、メキシコらしいビビッドな色合いや柄と、古着を原型としたミリタリー要素をミックスしたFREAK'S STOREのハウスブランド。トレンドに左右されることなく形はあくまでもベーシックで、着あわせによって長い時期着られるアイテムが多いのが特徴的なブランド。



















