ファッションにリペアを活用して一着を長く楽しもう。
「もう着られなくなったから」「破れてしまったから」と、服や靴などを簡単に手放していませんか?環境問題を考える上で、切っても切り離せない衣料品の大量廃棄の問題。サステナビリティの重要性が高まる近年では、着なくなった服を捨てるのではなく、修理修繕をして長く使う「リペア」の考え方も広がっています。私たちができる一番身近でサステナブルなファッション習慣、リペアについて考えてみましょう。
手放した衣服の流通を考え直すと見えてくる、「捨てずに活かす」手段
——毎日大量に廃棄される衣服たち
日本の衣料廃棄物は年間約50万トン以上(※)。「およそ1秒ごとにトラック一台分」の衣料品が焼却・埋め立てられているともいわれています。それらはさらに衣料品を作る過程で生まれる「産業廃棄物」と一般家庭から出る「一般廃棄物(家庭ごみ)」に分類されますが、後者は汚れが付着していたり、繊維が混じりあっているために完全なリサイクルが難しく、廃棄されてしまうことも多いのが実状です。このような「消費者へ渡った後の衣料廃棄」を防ぐために再注目されているのが、「捨てずに活かす」手段、「ファッションのリペア」です。
出典:環境省 令和2年度 ファッションと環境に関する調査業務「ファッションと環境」調査結果 https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/goodpractice/case25.pdf
——欧米で広がるリペア・リサイクル文化
「もったいない」という考えが根付き、昔から物を大事に使う意識がある日本でも、とりわけファッション業界においては先進的に取り組む欧州各国に比べて、サステナブルな意識がまだまだ低いと言われています。フリマサービスやセカンドハンドショップ(中古品販売店)の台頭など、不要な衣料類を循環させるシステムが増えた一方で、「古着」はトレンドやカテゴリーとして捉えられてしまうことも少なくありませんでした。
その一方で、近年欧米で主張されているのが、買った製品を、メーカーを介さず消費者自身で修理できるようにする「修理する権利」。2012年にはアメリカのマサチューセッツ州で「自動車所有者の修理する権利法」が制定されました。さらに2022年にはニューヨーク州で初めて「修理する権利」が法制化されるなど、活発な動きを見せています。このように米国では自らが購入した物をどう扱うかは所有者の自由であり、修理やカスタマイズする権利もあるという考えに基づき、自動車業界や電子機器業界を中心に、ありとあらゆる物が自分たちで修理するという前提で作られています。
また欧米では、慈善事業に寄付をすれば税が控除されるという制度があります。そのおかげで、年度末になるとたくさんの市民が不用品を救世軍やグッドウィルといった非営利団体に寄付する「ドネーション」をおこなっています。また、不要になった服を無料で取引する「ファッション・スワップ」という交換会も一般的になりつつあります。
——ブランドの垣根を超えて盛り上がりを見せるリペア事業
世界中で増え続けているリペア事業を強化しているブランドがあります。スペイン発祥のファッションブランド「ZARA」は、不要になったアイテムの再販、修理、寄付ができる「ZARA Pre-Owned」をイギリスにて開始しました。環境配慮にいち早く取り組んでいる「パタゴニア」や「スノーピーク」といったアウトドアブランドも、世界各国にリペアセンターを設けたり、気軽に修理・交換できるサービスを展開・発信したりするなど、アイテムを長く使ってもらうためのシステムが以前よりもさらに整えられています。
実際に愛用品をリペアに出してみよう
——ZOZOTOWNにも、アフターケアサービスが充実したブランドが出店中
ZOZOTOWNには、購入した後も長く使えるよう丁寧なケアをしてくれるブランドや、製造過程で余った布をリメイクしたアイテムを取り扱うサステナブルなショップがたくさんあります。
Nudie Jeans
2012年には自社コットン製品をオーガニックコットンに切り替えたり、3R(リユース、リデュース、リサイクル)活動を展開するなど、サステナブルな取り組みを推進しているジーンズブランド。ZOZOTOWNで取り扱う自社ブランドのデニムを含め、全ての商品のリペアが永久無料。リペアが難しいとされるデニムも、手放すことなく長く履くことができます。
ORiental TRaffic
オリエンタルトラフィックでは、店舗にお持ちいただくとトップリフト(ヒールの先端部分)を無料で修理してもらえるアフターケアサービスを用意しています。履かなくなった靴を店舗で下取りに出すと、500円クーポンがもらえる「下取りサービス」も。
https://ec.wa-jp.com/ext/after_service.html
三陽商会
「マッキントッシュ フィロソフィー」や「ポールスチュアート」などのブランドを抱えるアパレルメーカーも、リペアサービスを受け付けています。豊富な補修項目に沿って目的に合った補修が可能です。
・ネクタイ、財布、ベルト、バッグ、傘、シューズ、マフラー、ストール、アクセサリー、小物等の雑貨は補修対象外。 https://www.sanyo-shokai.co.jp/repair/
近年は私たち使い手の意識も「洋服は飽きたら(着られなくなったら)捨てる」のではなく、「今着ているものを大事に着よう」へと変わってきていると思います。
もう着ないからと手放そうとしている服も、近年、様々な形で受けられるリペアサービスで息を吹き返すことがあるかもしれません。「リペア」という手段を取り入れて、長くファッションを楽しんでみませんか。
参考サイト


