メンテナンスこそ最大の愛情。お気に入りのバッグや靴は、リペア&セルフケアで一生モノに。【後編】
業界最大手のリペア専門店、ミスターミニットを訪れ、修理現場の実情や、できること、できないことなどを【前編】で伺ってきました。そして【後編】では、いよいよZOZOスタッフの愛用品を実際に修理してもらいます。さらに、気軽にできるセルフケア方法など、大切なモノと長く付き合う秘訣を、職人経験もある広報担当の長嶺素義さんに教えていただきました。
ブーツ、シューズ、バッグの修理を依頼。
柔軟な対応と提案力が魅力のリペア専門店「ミスターミニット」に、ZOZOスタッフたちの愛用品も修理してもらいました。今回、持ち込んだモノは、「かかとと履き口がすり減ったスニーカー」と、「靴底がすり減ったブーツ」、「色褪せて部分的にカビがあるレザーバッグ」の3点です。
【前編】の長嶺さんのお話を伺う限り、すべて問題なく修理できそうですが、それぞれ具体的に、どれくらいの金額と時間がかかるのでしょうか。
長嶺素義(ミスターミニッツPR)アパレル業界を経て、リペア職人として入社。5年ほどキャリアを積み、新たなサービスの立ち上げに参画。プレイングマネージャーとして活躍する傍ら、PR業務も担う。
「スニーカーは、かかとが減った部分に修理部材を当てて補修します。こちらが1,980円。履き口の内側の修理がレザー素材で19,800円になります。ここには“滑り革”という素材を使用するため、少し高価になりました。かかと修理の所要時間(※1)は最短で即日ですが、状態によってはお預かりになることもあります」。
(※1)履き口の内側の修理はお預りになります
「ブーツは靴底の補修になります。値段は素材によって変わりますが、今回はやグリップ力に優れた“プレミアム素材”を使わせてもらいました。それで金額は両足で3,520円。こちらの所要時間は15分程度なので、店頭でお待ちいただける範囲で修理可能かと思います」。
「バッグはカラーリングの復元になりますが、サイズで価格が異なります。今回の大きさなら26,400円ですね。カビは下処理の段階で除去しますので、その対応も金額に含まれています。こちらはお預かりしてのリペアになります」。
あの愛用品が、見事に復活!
そしてリペアが完了した、スニーカーとブーツとバッグがこちらです。それぞれデイリーユースで酷使していたり、劣化が激しくてクローゼットで眠っていた愛用品ですが、まだまだ現役で活躍してくれる相棒に復活しました。
スニーカーのかかとは修理部分が若干目立ちますが、これは履いている間に馴染むそう。履き口は新品同様の状態に。ブーツは修理前よりもクッション性とグリップ力が向上しているように感じられます。バッグにいたってはレザーの美しい経年変化も復活し、アンティーク品のような高級感が漂っています。みなさんも、履けなくなったシューズや壊れたバッグを、ミスターミニットに持ち込んでみては? きっと、引退間近の状態から、見事に復活させてくれるはずです。
壊れる前にできる、セルフケアの方法
愛用品と長く付き合う方法は、修理してもらうだけではありません。なるべく壊れにくいようにメンテナンスするのも、そのひとつ。そこで、長嶺さんにシューズやバッグなどのセルフケアについて伺ってみました。まずは汚れの除去から。靴は地面の一番近くで使用するアイテムで、とくに汚れやほこりが付着しやすいんです。そこで効果的なのがブラッシングです。
ブラッシングは、馬毛と豚毛を使い分ける。
「汚れを落とすときには、柔らかい馬毛ブラシがオススメです。ほうきみたいに汚れを掃けるので。その後、靴クリームで栄養分を入れたあとに、もう一度ブラッシングをしますが、そのときは硬い質感の豚毛ブラシを使ってください。力を入れると摩擦熱で、革の内部まで栄養分が浸透します」。
ブラシ
クリーム
メンテナンスは、革製品の基本。
メンテナンスは、革製品全般に共通するセルフケア術。ベルトやウォレットも、定期的に保湿クリームを塗ることで、革のひび割れや色落ちを防ぐことができるそうです。そして日常の延長で気軽にできる、ちょっとしたセルフメンテナンスが雨の日の対策。シューズやバッグが濡れたまま帰宅したときの対応です。
「雨に濡れた後は、つま先を浮かした状態で乾かしてください。それはスニーカーも革靴も同じです。理由は、地面との設置面が多いと乾くのが遅くなり、カビが発生しやすくなるからです。なるべく設置面を少なくなるように置いてください。特に革靴は内部まで水が浸透している場合があるので、できれば2日間くらいはそのままで。逆に絶対にやってはいけないのは、濡れたままシューズボックスに入れること。空気がこもりがちな環境なので、カビてしまいます」。
「レザーバッグが濡れた場合は、表面の水分を軽く拭いてから陰干しをしてください。乾燥すると油分も抜けるので、デリケートクリームなどで栄養補給もしてほしいです。ちなみにバッグやウォレット、ベルトに色付きのクリームを塗るのは避けてください。使っているときに衣類に付着する可能性があるので、シューズ以外に使用するクリームは必ず無色をオススメします」。
バッグが濡れてしまった場合は、表面の水分を軽く拭いてからS部フックなどでつるして陰干しを。
愛用品を修理して、長く使うこともサステナブル。ミスターミニットを訪れてわかったのは、愛用品と長く付き合うためには、リペアとセルフケアが必要不可欠ということ。しっかりとメンテナンスをすることも、モノへの愛情です。壊れたら買い替えるという選択もありますが、ひとつの愛用品を修理しながら長く使い続けることもサステナブル。リペアやセルフケアをすることで、さらに手放せない相棒になることも。みなさんも、そんな一生モノの愛用品をつくってみてはどうでしょうか。
取材協力:ミニット・アジア・パシフィック株式会社
※本記事は2026年3月時点の取材に基づいた記事です。












